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music : matyanz_musi

words : 早とちりの多いGrau

   tone  :  祷(文集P)

   illust :  花乃軍

 movie : くいーく

  vocal : GUMI

鈍色の芥

                     -junk of NIBIIRO-

 

【解説】

自分の信念の為に刀をふるう少女・鈍。だが世間はそんな彼女を認めず「人斬り」「殺人者」とはやしたてる。自分の正義を貫いていた彼女だったが、いつしか自分の刀を振るう仕草が至極美しいと思うようになった。信念とは関係なく、ただ人を斬りたいという衝動を必死に鞘におさめる。ひとたび刀を抜けば自己に酔いしれる自分に、鈍は刀を抜くのが日に日に恐ろしく感じるようになった。
ある日銀色の巨大な球体が地上に現れた。正体のわからないそれを駆除しようと幾人もが向かうが、そろって帰ってこない。人々は不審がり、球体の始末を鈍に押し付けた。
鈍がそこへ向かうと、球体のまわりにはたくさんの刀身が突き刺さっていた。光る鈍色に鈍は気が狂いそうになる。その刀身を意味もなく振るいたくなった、意味もなく人を斬りたくなった。
思い直し、鞘を抜き、球体に切りかかると両腕に鋭い痛みが走った。指がない。いや、両腕が刀身になっている。銀色のそれに触れると、銀色のガラクタになってしまうようだった。まわりに刺さる刀身はすべて駆除に向かった人々だったのだ。
変わり果てた両腕を見つめ、鈍の心臓が跳ねた。今、この体と一体になった銀色の刃を振るえば、自分はどれだけ美しいだろう。すでに衝動をおさめる鞘などない。
鈍は湧き上がる欲望のまま町へ全速力で走って行った。
彼女はただの<人殺し(ガラクタ)>になってしまうのだろうか。

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